金将が王将さまに打ち歩詰め(うちふづめ)のお話をします。
金将 : 「王将さま,こんどは禁じ手のお話をします。」
王将 : 「何?禁じ手(きんじて)じゃと??」
王将 : 「話してみよ。」
金将 : 「将棋(しょうぎ)には,してはいけないことがあります。
王将 : 「なに・・してはいけないこと・・・・・。」
金将 : 「はい。してはいけないことを禁じ手(きんじて)といいます。」
王将 : 「では,禁じ手(きんじて)とはどんなものじゃ?」
金将 : 「いま,金将(きん)と歩兵(ふ)をもっているとします。」
金将 : 「王将さま,どちらかの駒(こま)をつかって,詰ませて下さい。」
王将さまの駒(こま) | ![]() |
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9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | ||||||
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二 | ||||||
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三 | |||||
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四 | ||||||||
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五 | ||||||||
六 |
王将 : 「詰ませるのじゃな!!」
王将 : 「金将(きん)はもったいない気がするの~!」
王将 : 「歩兵(ふ)をつかって,こうじゃ!!」
王将さまの駒(こま) | ![]() |
9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | ||||||
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三 | ||||
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四 | ||||||||
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六 |
金将 : 「よろしいですか?王将さま。」
王将 : 「よいぞ!!」
金将 : 「このように歩兵(ふ)を打って詰ませることを,」
金将 : 「打ち歩詰め(うちふづめ)といいますが,」
金将 : 「この打ち歩詰め(うちふづめ)は禁じ手(きんじて)です。」
王将 : 「なに!!打ち歩詰めは禁じ手になるのか!?」
金将 : 「はい,そのとおりでございます,王将さま。」
王将 : 「ならば,こうしなければならぬな!!」
王将さまの駒(こま) | ![]() |
9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | ||||||
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二 | ||||||
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三 | ||||
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四 | ||||||||
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五 | ||||||||
六 |
こうして,将国(しょうこく)と棋国(きこく)の金将は,2人の王様に
打ち歩詰め(うちふづめ)のお話をしました。
金将が王将さまに二歩(にふ)のお話をしました。
金将 : 「王将さま,こんどは二歩のお話をします。」
王将 : 「何?二歩(にふ)じゃと??」
王将 : 「話してみよ。」
金将 : 「さきほど,禁じ手(きんじて)のお話をしましたが・・・」
王将 : 「ウム,打ち歩詰め(うちふづめ)の話じゃった。」
金将 : 「二歩(にふ)も,禁じ手(きんじて)になります。」
王将 : 「ほう,二歩(にふ)とはどんなものじゃ?」
金将 : 「いま,金将(きん)と歩兵(ふ)をもっているとします。」
金将 : 「王将さま,どちらかの駒(こま)をつかって,詰ませて下さい。」
王将さまの駒(こま) | ![]() |
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9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | |||||||
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三 | |||||
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五 | ||||||||
六 |
王将 : 「詰ませるのじゃな!!」
王将 : 「打ち歩詰め(うちふづめ)はダメじゃったから・・・」
王将 : 「歩兵(ふ)をつかって,こうじゃ!!」
王将さまの駒(こま) | ![]() |
9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | |||||||
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三 | ||||
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六 |
王将 : 「玉将が下にさがるから,金将(きん)を打てば詰みじゃ!」
王将 : 「どうじゃ,金将!!詰んだぞ!!!」
金将 : 「おお,そのとおりです,といいたいところでございますが・・・」
王将 : 「なに?わしがまちがっておるのか!?」
金将 : 「王将さま,金将(きん)の下をみてください。」
王将 : 「金将(きん)の下か!?」
金将 : 「2の列(れつ)に,歩兵(ふ)がならんでおります。」
王将 : 「おお~!たしかにそうじゃ,ならんでおる!」
金将 : 「これが,二歩(にふ)でございます。」
王将 : 「これが,二歩(にふ)というものか!?」
金将 : 「二歩(にふ)は,禁じ手(きんじて)でございます。」
王将 : 「禁じ手(きんじて)をすると,どうなるのじゃ?」
金将 : 「駒(こま)から手をはなすと,負け(まけ)になります。」
王将さまの駒(こま) | ありません |
9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
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一 | ||||||
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二 | ||||||
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三 | ||||
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四 | ||||||||
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五 | ||||||||
六 |
王将 : 「負け(まけ)になるのか?」
金将 : 「そうでございます。」
王将 : 「では,これでは詰まぬじゃないか,金将よ!!」
金将 : 「はい,そのとおりでございます,王将さま。」
王将 : 「ムム~,ワシをバカにしおって!」
金将 : 「いえ,二歩(にふ)をわかってもらうためでした。」
王将 : 「なるほど,ワシに二歩(にふ)をおしえたのじゃな!」
金将 : 「さようでございます,王将さま。」
こうして,将国(しょうこく)と棋国(きこく)の金将は,2人の王様に
二歩(にふ)のお話をしました。
王将さまと玉将さまは,ますます将棋が好きになりました。